☆大阪セミナー12月6日(土)〜7日(日)
平成20年12月6日から12月7日にかけて、大阪府吹田市の吹田市武道館において関西地区講習会が行われました。
福島県支部の昇段規定である『最低2回の合宿参加経験を持つこと』の条件を満たすため、セミナーへの参加を決めた増子サヤカ1級と酒井佑果1級に同伴した酒井裕之指導員が、波乱含みの珍道中の模様をリポートしましたのでご覧下さい。
ちなみに青文字コメントはサヤカ1級の視点です。
【1日目】
朝8時。
私とサヤカさんと佑果の3人で福島空港に集合。※佑果ちゃんは酒井指導員の娘さんです。
早めに搭乗手続きを済ませ保安検査場も無事通過…と思いきや、私がテーピングテープを切るために持ってきたハサミが引っ掛かってしまいました。一縷(いちる)の望みをかけて長さを測るも、持ち込めるハサミの大きさを超えていて
@この場で廃棄する
Aカウンターの手荷物預かり所にて預ける
B駐車場の車へ置きに行く
の選択を迫られ、結局車に置きに行くことにしました。福島を飛び立ってもいないのに走って疲れました(汗)
出発ロビーに戻り売店を見ていると、朝食を摂ってきたはずの佑果ちゃんが売店の焼きおにぎりに執着しているのが面白かったです。相当美味しそうに見えたらしく、飛行機に乗ってからもずっと言ってました(笑)
いよいよ搭乗口が開き、このメンバーで福島空港発関西空港行の飛行機に乗り込み出発!(まだ前途多難となるとは露知らず)
飛行機の中ではドリンクサービスでいっぱいおかわりをしながら飛行機を満喫しました。
私と佑果ちゃんはオレンジジュース2杯とコンソメスープ1杯を飲みました。キャビンアテンダントのお姉さんが優しく勧めてくれるので甘えてしまいましたが、ドリンクサービスがお替り自由とは知りませんでした。
また、飛行機の中から富士山がとても綺麗に見えたので感激しながら関西空港に着くのを心待ちにしていましたが、予定時刻になっても着かず結局20分遅れて到着しました。
調べていた電車の時刻が迫ってきていたので、空港の中を走りながら駅を探し何とか滑り込みセーフ!
車内で落ち着いてから再度電車の乗り継ぎを確認したり会場への到着時間の計算などをして、これだったらお昼を食べてもぎりぎり稽古に間に合うだろうと安心し、サヤカさんにどこで乗り継ぎかなどを説明した後はお昼ご飯は何を食べるか明日はどこへ行きたいかなどを3人で話しながら談笑していました。
ところが、ある駅に止まってからなかなか電車が発車しません。特急に乗ったはずなのに?と思っていたら車内アナウンスを聞き逃す!
皆がところどころ聞き取った情報を元に推測したら、「何か事故が起きた?」「20分くらい遅れる?」「セミナーに間に合うの?」
全くはっきりしないので3人とも動揺(笑)
すぐ動くだろうと悠長に構えていたら再び車内アナウンスが流れ、どうやら信号機の不具合が原因と判明。現在復旧作業中のためしばらくお待ち下さいとのこと。しかし待てど暮らせど動く気配は皆無。
これはもう間に合わないなと思い遅れる旨連絡を入れようとしましたが、電車が止まるのは想定外だったので誰も大阪セミナーでの連絡先を知りませんでした。岡崎師範は遅れて来るので連絡がつきません。
技術委員の先生方の連絡先もわからないし…と考えていたら増子分支部長も技術委員会ではないか!と思いいたり、早速増子分支部長に連絡を取り「石島師範に遅れますと伝えてください」と何とかお願いすることが出来ました。
信号機の不具合が原因とわかったとたんに変に肝が据わり落ち着いてしまった私。電車が動いてから考えようと思っていたので、先に先にと考える酒井先生にすっかり任せっきりになってしまいました。役に立たなくて本当にゴメンナサイ・・・。
そんなことをしているうちにようやく電車が走り始めました。「なんとかなりそうだね」と話していたら再び車内アナウンス!急病人が出たので医者はいませんか!人名救助のため最寄の駅に止まります…なんとツイていないことか。
急病人の件も落ち着き再び特急の速さで電車が動き出したと思ったら、駅でもないのに電車が停車。『信号機の不具合の影響で前に電車が詰まっていますので、これからは徐行運転で参ります』 …特急なのに…
難波駅に着いたのは約1時間遅れでした。諦めてここでお昼ご飯を食べて行こうとなり、さらに1時間かかって大阪セミナーの会場に着いたのは午後3時半ごろでした。(ゆっくりご飯を食べていてすみません)
会場についてびっくり!まるでお城のような凄く立派な武道館で、中に入っても第二武道場がどこにあるかわからず中でも迷いそうになりました。(ちなみに第二武道場は地下2階でした)
第2武道場についてすぐ石島師範に挨拶をしていたら、廬山館長が気付いて来てくれました。
福島から遠いところご苦労さん!と労いの言葉をかけていただき、さらに福島から歩いてきたのか?!といつもの冗談でいじっていただいてありがたかったです。
受付を済ませた後すぐに更衣室に行って着替え、さっそく稽古に入りました。
今回の大阪セミナーの初日のスケジュールは、13時半から14時半までが館長・副館長講習、14時40分から15時半までが組手講習、15時40分から17時までが審判講習となっていましたが、組手講習がまだ続いていたのでそこから混ざることにしました。
廣重副館長の指導のもと、二人組になって受けの稽古をしていました。訳がわからないまま入った自分の相手をしてくれた青木支部長ありがとうございました。
受けの稽古も直ぐ終わり、顔面有りの稽古に移りました。初めての顔面有りの稽古だったので緊張しながら稽古を受けました。
女子部と少年部はそこから分かれて石澤支部長の指導を受けることになりました。主にコンビネーションの稽古で一つずつ技を増やしていき最終的に6個ほどの技でコンビネーションを完成させるのですが、やっているうちに次の技を忘れたり身体が勝手に違う技を出したりと結構苦労しました。佑果ちゃんが淡々とやっているのをみて年を感じました(涙)
次に、攻撃側が上段突きの構えで出した右腕に受け側が受ける手の手首の内側を触れさせて、目をつぶった受け側が攻撃側のかすかな動きを手首で感じ取って受けるという稽古をしました。特に難しくは感じなかったのですが、佑果ちゃんはなかなか恐怖心が克服出来ずにいました。
審判講習会が始まってからも稽古は続き、最後には相手を変えながら受けの稽古をしました。初めてお会いする方々とやりなれない稽古をしたので腕にたくさんの痣を作ってしまいました。
顔面有りの稽古の後は審判講習会が開かれ大変勉強になりました。
稽古が終わり、再び電車に揺られてホテルの最寄り駅である梅田駅まで順調にやって来ましたが、駅の出口を間違えたせいでホテルへの行き方がわからなくなり、駅の周りを一周してようやくホテルに着きました。
岡崎師範から「夕ご飯は同じホテルに泊まっている先生方と一緒に行って先に食べていてくれ」と言われていたので、先生方とホテルのロビーで待ち合わせをして3人でついていきました。
着いたのは焼肉屋さんでお腹も空いていたので先に始めることになり、1時間位したら仕事で遅れてきた師範も到着!大変有意義な時間を過ごさせて頂きました。
あっという間に時間も過ぎ11時も過ぎたので3人でホテルに帰り、7時に朝食の約束をして解散しました。長い一日でした。
焼肉店でたらふく食べたはずなのに、帰り道によったコンビニで酒井親子が揃って夜食を購入していたのには驚きました。
また、部屋に入るなり「ずっとやってみたかったんですよね!」と言って、何度もベッドにダイブする佑果ちゃんのリベロ(イタリア語で「自由な人」の意)ぶりにも驚きました。年甲斐もなく一緒にやったけど(笑)
佑果ちゃんと私は相部屋だったので、いろいろあって疲れていても日付が変わるまでガールズトークに華を咲かせていました。
【2日目】
7時に朝食の約束だったのでロビーに行ったら誰も居ないではないか!
サヤカさんに連絡を取ったらもう食べているとの事だったので急いでレストランに行き、軽い朝食のあと8時にロビーに集合の約束をして一旦部屋に帰りました。今日は朝から岡崎師範と行動を共にするのでタクシーで移動予定ということもあり、昨日一日で疲れていたので凄く気が楽でした。
8時にロビーに集合し、約30分くらいで武道館に着きました。車で30分といえば大体30kmくらい走るので結構大阪市内から離れているところだったんだと感じました。岡崎師範の話では、大阪市内などはなかなか会場となる体育館などが取れなくて今回のセミナーの会場も苦労して大阪の人達が取ってくれたんだということでした。
チェックインした後先生方と3台に分けてタクシーに乗り込んだ際のエピソードを一つ紹介します。
1台目は行ってしまい、3台目に乗り込んだ岡崎師範と私達は2台目が出発するのを待っていました。なかなか出発しない2台目を見ながら運転手さんの「行き先わからんとちゃうか〜」の一人言を聞いていると、2台目の運転手さんが車を降りてこちらに向かってきました。
『本当に行き先がわからなかったりして』と内心面白がっていると、2台目の運転手さんが「お前行き先わかるか?」と3台目の運転手さんに聞いてきました。
『本当に〜!?』と驚いていると、3台目の運転手さんが一言。「いや、わからん」
『お前もかいっ!!』心の中で思わずつっこんでしまいました(笑)
さて、今日の稽古は第一部道場と一番メインの会場でした。
今日の稽古では廬山館長と廣重副館長に湖山本部長と岡崎副本部長が加わり、昨日よりもさらに空気が張り詰めていました。
二日目の稽古時間は9時〜11時半までで、主に型稽古の予定でした。
基本稽古、移動稽古、補強と徹底的に基本を反復して稽古しました。いつも岡崎師範が言っている『基本が出来ないと型も何も教えることが出来ない。基本が一番大切だ』という言葉を頭に置きながら稽古をしました。次に太極その1、平安その1・その2、撃砕小を全員で打ち、その後帯別に分かれて稽古しました。
自分は平安の型の細部を石島師範から稽古を受けました。
最後に廣重副館長は今年の青少年大会で優勝した子は決勝で自分より二回り位大きい子を負かしたんだと話をされ、上手く捌けば身体が小さくても大きい人に勝てるのだということでその子が使ったステップの稽古になりました。
その後館長からとっさの時に空手の構えが出来る稽古をするようにという話があり、そうして2日間のセミナーが終わりました。
二日目の稽古は基礎体力を試されているような稽古内容だと感じました。補強では腹筋一つとっても様々な種類の腹筋をやらされ、いろんな角度から筋肉を鍛えました。また、えの字立ちの移動なども行い、皆苦しそうな表情をしている中で佑果ちゃんが「涼しい顔をしているな」と言われていてすごいなぁと思いました。
帯別の稽古では茶帯は見山支部長のもとで平安の稽古をしました。大会用に型を統一するという目的のせいかそんなに難しい稽古はやらず、普段岡崎副本部長に稽古をつけてもらっている私達には基本のおさらいという感じでした。
それでも癖のない型を打ちたいと思い丁寧に稽古しました。
稽古終了後はみんなで記念撮影をし合い、廬山館長とも写真を撮らせていただきました。
更衣室でも関西地区の道場生の方達と話をすることが出来、お互いに頑張りましょうと励まし合って武道館を後にしました。
帰りの飛行機まで時間があったので大阪城と道頓堀を岡崎師範の案内で観光し、空港でお土産を買って帰路に着きました。
いい意味で大変記憶に残る大阪セミナーだったと思います。
↑手乗り大阪城 親切なおじさんが面白写真の撮影方法を教えてくれました |
↑豊臣秀吉を喜ばせるために諸大名がこぞって運んだ巨大な一枚岩の前で記念撮影 |
↑道頓堀です |
↑ノリノリのお姉さんにしょうがなく付き合う佑果ちゃんの図 |